2018/12/30
五年目315
「ふひい。汗だくです」
里の雪かきに駆り出されました。
しかしこの寒い中体を動かすというのはなかなか気持ち良いです。
「ご苦労さまです」
「あ、慧音先生。こっちはもうすぐで終わりです」
「代わりますよ。あちらに屋台が出ていますので」
「すぐにいってきます!」
こういうのもあるのがありがたいです。
本日のメニュー
・おしるこ
・甘酒
・豚汁
「ぷはあ。甘くてしょっぱくてよくわかりません」
同時にそれをいただきました。
寒くて熱くて甘くてしょっぱくてよくわかりませんが、美味しかったのは確かです。
「すっかり里もお正月気分ですね」
「……どなたで……あ、閻魔様」
「ですが今年はまだ今日を含めて二日あります。浮かれないように」
閻魔様は紫様が外の世界で着るようなもこもこの服を来ていました。
なので最初は誰かわかりませんでした。
「閻魔様、あちらにおしるこがありますよ。豚汁も甘酒も」
「……私は雪かきを手伝ってないのでいただけません」
「いいんですよ。年末なんですからそんなこと気にしないでも」
「私に規則を破れというのですか?」
「じゃあこの雪もってください」
「はい?」
「はい、あっちに投げてください」
「ほいっ、投げました」
「雪かきしたので飲みましょう」
「え、ちょっ」
こんな適当な事を言うなんて、今思えば私も甘酒で雰囲気だけ酔っていたのかもしれません。
でも閻魔様を振り回して楽しい一日でした。
今年ももう、あと明日で終わりです。