2016/01/30
二年目340
「ここ最近評判でね」
「あ、ここ山の方の巫女に聞いたお店と一緒です!」*1
「そうなんだ。ちょうどいいね」
カセさんとデートに来ました。
デートと言ってもお菓子を食べただけです。
本日のおやつ
・どら生クリーム
・栗きんつば
・スイートポテトあんこ
「和菓子の美味しい店みたいです」
「でも生クリームとかも一緒だね。美味しい」
「美味しいです!」
和菓子屋さんはとても賑わっていたので大声を出しても安心でした。
カセさんとはお菓子を半分ずっこしていました。
「もぐもぐ。あんこと生クリームの相性は意外ですが異常です」
「妖夢ちゃん」
「はい、なんでしょう。また家事の代わりですか。いいですよ」*2
「うん。いつもありがとうね」
「カセさんはいつも里で何をしているのですか?」
答えてくれないとわかっていても、聞いてしまいました。*3
でも、今日は違いました。
カセさんはそば茶を一息に飲んで話し始めました。
「里に身内が居るの」
「え」
「もちろん生きてるよ。まああっちは私のこと人間だと思ってるし血がつながってるとも思ってないけど」
「それって、ご家族とかそういうことですか……?」
「うん、ひ孫」
「え?!」
「まあ私は幽々子に好かれてからずっとこの姿だし」
「……そうなんですか」
「だからたまに様子とか見に行きたくなって、ね。妖夢ちゃんとかY子さんには迷惑かけてるけど」
「そんな」
そういうことなら、なおさらです。
私はカセさんのお願いを引き受けました。
私にひ孫はいませんが、気持ちはわかります。
家族は近くに居るべきです。
甘いモノは美味しかったですが、口の中に苦いのが残りました。
明日、カセさんがゆっくり家族と楽しめるといいな。
*1 2016/01/28 妖夢ちゃんごはん日記二年目338
*2 2015/01/22 妖夢ちゃんごはん日記332
*3 2015/03/07 妖夢ちゃんごはん日記二年目15